【2025健康経営企業訪問】大阪府庁訪問レポートextracurricular activities

筆:永原千夏(ビューティ&ウェルネス専門職大学2年)

 

  こんにちは。2025年健康経営訪問プロジェクト、大阪府庁のレポートを担当させていただくこととなりました、ビューティ&ウェルネス専門職大学(Professional University of Beauty & Wellness)2年生の永原千夏です。

2025年8月21日午前、健康経営訪問プロジェクト4日目のプログラムとして大阪府大阪市にある大阪府庁本館を訪問いたしました

(大阪府庁本館の外観)

  大阪府は、経済産業省と日本健康会議が主催する健康経営優良法人認定数の中小規模法人部門において2020年度から6年連続1位を獲得する、健康経営の取り組みが活発な都道府県です。今回の訪問では、健康経営及び府民の健康づくりに関する取り組みについて、大阪府健康医療部 健康推進室 健康づくり課の皆様より貴重なお話をしていただきました。また、後半には健康づくり課や市町村の職員の皆様にもご参加いただきグループディスカッションを行いました。

  大阪府は、2022年時点で健康寿命が47都道府県のうち、男性が44位、女性が40位と下位であることを踏まえ、健康づくりに関する取り組みを活発に行っています。2024年4月から2036年3月までを計画期間とする「第4次大阪府健康増進計画」を策定し、健康寿命の3歳延伸、健康格差の縮小等を基本目標とし、達成を目指しています。

 

  また、府民に取り組んでいただきたい「10の健康づくり活動」を「健活10(ケンカツテン)」というキャッチコピーを掲げ、主体的な健康づくり活動の実践を推進しています。大阪・関西万博を契機ととらえ、「健活10ソング」を作成し、SNSやデジタルサイネージ等の街中での広報等、幅広く府民に周知しています。また、「健活10」の実践ツールとして、「アスマイル」というアプリの配信なども行っています。

そのほかにも、大学生の生活習慣改善を図る「健康キャンパス・プロジェクト」や、野菜・油・塩の基準を満たすレシピ「V.O.Sメニュー」の認定等、様々な取り組みが行われています。詳細は【事業一覧/大阪府(おおさかふ)ホームページ 【事業一覧/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]Osaka Prefectural Government] からご覧いただけます。

  さらに、大阪府は、1日の多くの時間を過ごす職場で、従業員が元気に働き続ける職場づくりに取り組むことは、健康寿命の延伸に有益であるとし、健康経営の推進に取り組んでいます。健康経営に関心のある中小企業経営者や労務管理者等を対象とした「健康経営セミナー」の実施や、「大阪府健康づくりアワード」という健康経営の取り組み等を行っている団体の表彰(2025年は実施なし)など、企業が健康経営に取り組みやすい環境づくりを行っています。その効果もあり、大阪府は、前述の通り、中小規模法人部門における健康経営優良法人認定数全国1位をキープし続けています。

  一方で、昨年度実施の大阪府内の大学・短期大学で就活支援を行っているキャリアセンター等を対象としたアンケート調査では、学生からの認知が低いという現状が明らかになっているそうです。キャリアセンター等の職員を対象に「学生は、どの程度「健康経営」に関する取り組みの知識を有していると思いますか」と質問したところ、「言葉も内容も知らないと思う」が60%、「言葉は知っているが内容はほとんど知らないと思う」が33.3%という結果となっています。それを受けて大阪府では、学生に対し、健康経営を紹介するリーフレットの配布等の対策を行っています。大阪府の健康経営に関する取り組みに関しては、【健康経営の推進について/大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government] から詳細をご覧いただけます。

 

また、健康経営の概要と推進に関して経済産業省ヘルスケア産業課の忠内様よりお話しいただきました。内容は「健康経営訪問プロジェクト初日・経済産業省」と重複しますため割愛させていただきます。詳細に関しては、https://kenko-keiei.jp/ からご覧ください。

(講義中の様子)

  後半のグループディスカッションでは、「就職活動生に健康経営の重要性を浸透させるためには」というテーマを設け、意見交換を行いました。若年層への浸透・定着は、本プロジェクトでも複数回にわたり取り上げてきた課題の一つです。

 

  私の参加したチームでは、大学等のキャリアセンター等に配布しているリーフレットとインターネットの活用に関して考えました。現在は、ほとんどの場合、リーフレットをキャリアセンター等に置くのみですが、授業内で配布する等受動的に受け取ることができる形に変更すべきという意見が上がりました。また、若年層の主な情報源はインターネットであり、リーフレットのみでは印象に残らないのではないかという意見から、リーフレットに二次元コード等を表示し、健康経営に関する情報や、指定地域の健康経営優良法人を検索できるサイトを閲覧できるようにする等多くのアイデアが挙がりました。

  他グループでも、すでに浸透している「ブラック企業」等の対義語として定着を狙うことや、親世代の認知促進のためのリアルイベントを開催すること、学校教育においてヘルスリテラシーを向上させる指導や講義を行う等、多角的な意見が挙げられました。

(グループディスカッション・発表の様子)

  今回の訪問を通して、大阪府は、幅広い広報を通じた健康づくり活動の推進や、中小企業及び就活生への健康経営の普及・啓発を通して、府民の主体的な健康づくりの推進を非常に効果的に行っていると感じました。このように、都道府県が市区町村等と連携し積極的に健康づくりや健康経営の推進に取り組むことは、地域企業や労働者・就職活動者等含む多くの府民にとって健康に関心を持つきっかけとなるでしょう。

 

  最後にはなりましたが、貴重なお話をいただきました大阪府庁様、お忙しい中ご協力いただきましたことを、厚く御礼申し上げます。

 

※「#健康経営® 」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です

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